今日の探求三昧の記事で紹介したように、インドネシア、バリ島の火山グヌン・アグン(アグン山、Gunung Agung)で火山性地震が続くなど噴火の兆候がある。
そのため、近隣住民35000人ほどが避難勧告により避難している。
前回、54年前にアグン山が噴火した際には、非常に不思議な話があり、それを紹介することに。
「偉大な山」
私は1994年からのべ1年半ほど、SE(ソフトウエア・エンジニア)としてインドネシア、ジャワ島に派遣されて働いていたので、インドネシア語がわかる。
もっとも、ほとんど忘れたが。
グヌン・アグンは、Gunung=山、Agung=greatで、「偉大なる山」の意味がある。
アグン山の中腹にはバリ島ヒンドゥー教の最高寺院ブサキ寺院があり、私は何度か訪れたことがある。
神の怒り
不思議な話とは、1963年に起きたことだ。
バリ島最大の祭儀であるエカ・ダサ・ルードラ(Eka Dasa Rudra)は、100年に一度執り行われる。
だが、当時のスカルノ大統領は、その慣例を無視し、観光目的で100年たたないうちに祭りを行う計画を立てた。
そして、祭のクライマックスは1963年3月8日に設定された。
だが、その前月の2月18日に、神の山グヌン・アグンは火山活動を開始し、3月17日には大噴火を起こした。
それは、エカ・ダサ・ルードラの祭儀の真っ最中のことだった。
バリの人々は、祭の期日を勝手に変えて執り行ったための神の怒りだと解釈した。
噴火は、翌年1964年1月27日にやっと収まった。
この間、火砕流などにより、1100人以上の犠牲者が出た。
(ブサキ寺院:1995年頃に百瀬が撮影)
バリは不思議な島
神は本当にいるのだと思わせる、畏れ多い出来事だった。
インドネシアでは、特にバリ島では、本当に不思議なことが起こる。
自分自身も、いろいろと経験している。
たとえば、ブサキ寺院でオダラン(祭)があったときに、僧侶たちが雨が降らないようにと祈祷するのだが、その寺の周囲だけ雨が降らずに、その外側では雨が降っているのを、この目で見たことがある。
バリ島やジャワ島では、「普通に」起きていることで、向こうでは皆あたりまえと思って誰も不思議だと思わない。
それ以外の自分の体験談は、今後すこしずつ機会があれば紹介することにしたい。
バリ島の火山活動の最新情報は、下記の探求三昧の記事で書いている。
※なつかしい
- 作者: ライアル・ワトソン,村田恵子
- 出版社/メーカー: 工作舎
- 発売日: 1979/05
- メディア: ?
- この商品を含むブログを見る
- 作者: ライアル・ワトスン,牧野賢治
- 出版社/メーカー: 蒼樹書房
- 発売日: 1974
- メディア: ?
- この商品を含むブログ (1件) を見る